top of page

新年を迎えるニュース:教育、軍刑法、クィア文化祭

年末年始の間、韓国のLGBT社会では多くのニュースが流れた。 政府は「性的少数者」を削除した教育改正案をそのまま通過させ、国防部は軍刑法92条の6に「同性」を明示するという計画を明らかにした。 ソウルクィア文化祭組織委員会の社団法人設立という嬉しいニュースもあった。

  • 翻訳:츠키

  • 翻訳の検討と修正:가리

  • 原文:Miguel

  • 原文の検討と修正:레이


2022年最後の投稿をしたクリスマスから2ヶ月も経っていませんが、韓国では多くのことがありました。 色々ありましたが、その中で私たちの文章で扱った3つのテーマを選んで皆さんにその続きをお伝えしたいと思います。


LGBTが落とされた教育改正案、そのまま進む

昨年11月、韓国教育部は「第3の性を助長」することになるという理由で小·中·高等学校の教育課程改正案から「性的少数者」という用語を削除しました。色々な団体と個人は教育現場内の性的少数者嫌悪に一枚噛んでいる政府の決定を批判し、政府に改正案の修正を要求しました。


しかし、韓国政府はこの改正案をそのまま確定しました。国家教育委員会(国教委)は12月6日、教育部が提出した改正案を通過させましたが、改正案を改善するどころかむしろ保健科目から「セクシュアリティ」用語を削除しました。新しい教育課程を設けるには大統領直属に設置された機関で、新しい教育案を綿密に検討しなければならないにもかかわらず、国教委は大統領と与党の政治的性向に左右される機関だという批判を受けました。 今回の改正案を検討する過程でも、LGBT教育の重要性を訴える意見を受け入れませんでした。


教育部はこの改正案を最終確定告示し、1月27日には教科書執筆基準を発表しました。この基準は出版社が教科書を開発する指針になりますが、抽象的で大まかな執筆基準を並べたため、まだ問題点を詳しく論じるには早いです。しかし、「性的少数者」と「性平等」、「セクシュアリティ」が削除された教科書が出版されることを排除できず、その中で性的少数者学生たちの存在が消えることが懸念されます。


軍刑法に「同性間関係」を明示:改悪の意志を示す

私たちは軍刑法92条の6がどんな法なのか、またこの法の被害者に対する韓国裁判所の最近の判例が何なのかを紹介したことがあります。最高裁は2022年4月、軍刑法92条の6で起訴された被害者に無罪を判決しましたが、このほど国防部が同法に「同性」という表現を挿入することにしたというニュースが聞こえてきました。


国防部は「肛門性交やその他の醜行をした人は2年以下の懲役に処する」と明示した92条の6から「醜行」の範囲を「同性」に限定しようとしています。性別が特定されていない「醜行」行為の範囲を狭めることです。国防部の関係者は、部隊内の綱紀の乱れだけを処罰するだけで、何らかの「時流を戻そうとするものではない」と説明しました。


しかし最高裁が判決したように92条の6に明示された「肛門性交」は特定性別の関係だけに限定される行為ではなく、さらに特定性別間の行為だけが軍紀綱を害するとは見難いです。 さらに、軍がすでにこの条項を利用して、同性との合意された男性軍人が領外での性関係までも組織的に処罰しようとした前例があることを指摘しなければなりません。 軍はこの条項が領内綱紀のための条項であることを主張しながらも、時代錯誤的な発想でLGBTの軍人を弾圧してきました。 最高裁がこれを問題視したにもかかわらず、該当条項の内容を具体化する行為は国防部が提示した言い訳の説得力を落とすだけでなく、その意図を疑わざるを得ません。


ソウルクィア文化祭組織委員会社団法人設立

性的少数者を狙った政府当局の組織的な差別は、私たちの文章の定番テーマでした。その中でソウル市がソウル・クィア・カルチャー・フェスティバル(ソウルクィア文化祭,SQCF)組織委員会(以下組織委)の社団法人登録を許可しなかったという話も少し言及しましたが、組織委からついに非営利社団法人になったというニュースをお伝えました。


この仕事には紆余曲折がありました。 組織委員会は安定的なフェスティバル運営のために2019年法人登録を申し込みました。 しかし、ソウル市は通常2週間かかる手続きを2年も延期し、2021年になってようやく設立不許可を通知しました。 不許可の理由には、嫌悪勢力の偽ニュースを引用したり、性器の形をした商品の販売を口実にしました。 また嫌悪勢力との衝突防止に行政力が多く消耗するという理由も挙げましたが、問題解決の先頭に立たなければならない市当局がむしろ責任を背負わせる立場を出したのです。


また、ソウル新聞の単独報道によればソウル市は2022年4月中央行政審判委員会に提出した文書で「性的少数者の権利の保障が憲法に反する」という立場を明らかにしたりもしました。 組織委員会も今回法人登録という嬉しいニュースを伝えましたが、これと同時にソウル市の差別の行政が相変わらずだというニュースも伝えました。 ソウル市は許可条件として「過多露出、成人用品および性器を描写した物などを展示·配布·販売」しないことを提示しました。 ここ数年間、ソウルクィア文化祭の運営を妨害するためにソウル市が掲げた文句と大差ありません。


政治や放送、教育など多くの領域で、この文に盛り込めなかったことがもっとありました。 今後掲示する文で多様なテーマを着実に扱う予定なので、2023年にも皆さんが韓国の性的少数者のニュースに接する窓口になることを願います。


付け加える言葉。2月3日にお亡くなりになった故イム·ボラ牧師のご冥福をお祈りします。 故イム·ボラ牧師は少数者の人権保護の先頭に立ち、特にLGBTキリスト教徒に大きな力になりました。


(マイクロソフトストックイメージ)
(マイクロソフトストックイメージ)




 
  • 翻訳:츠키

  • 翻訳の検討と修正:가리

  • 原文:Miguel

  • 原文の検討と修正:레이


参考資料 (韓国語)


閲覧数:93回0件のコメント

Комментарии


bottom of page